ひなぎく通信


 

2018年5月号より
精神科以外の他科の医療費の助成について

 5月5日の立夏も過ぎ新緑さわやかな季節,ますますご健勝のこととお喜び申しあげます。

 昭和一桁生まれの私には1年がとても短く感じ、特に彼岸がどんどん近付くのを感じます。しかしまだ彼岸へ旅立つわけにはいきません。生ある内にやりたい事はたくさん残っています。特に精神障がい者の社会復帰の早くて簡単な道を構築し、地域保健福祉活動の向上に尽力したいと思っています。

社会復帰が出来た人でも健常者と全く同じ活動は難しく周囲の援助と理解が必要です。病気の再発予防もしなくてはなりません。このような人達に経済的な援助が必要で、こういった費用は家族の負担になります。

そういった中,公益社団法人全国精神保健福祉会運合会 (みんなねっと)が公共交通運賃割引制度を求め、一昨年全国から集めた署名簿と共に請願書を国に提出しました。これは審議未了で実現しませんでした。しかし、愛媛県内バス運行会社の瀬戸内、伊予鉄,宇和島の3社が平成29年9月1日から精神障害者保健福祉手帳を提示すれば運賃を半額にすると発表しました。これは一定の評価が認められます。

医療費の間題もあります。精神科通院医療費は障害者自立支援法により,医療費助成がなされていますが、入院及び精神科以外の他科の医療費の助成は無く,保険証を提示しても3割負担です。そのため、他科の医療費を・精神保健障害者手帳2級所持者まで、無料にしている自治体が増えつつあります。現在は県、市、町、村毎で実施されています。

愛媛県では3障害 (身体障がい・知的障がい,精神障がい)の中,重度心身障がい者 (児)医療助成制度は、身体障害者手帳1,2級,療育手帳A,身体障害者手帳3~6級と療育手帳Bの重複障害のみが対象となっており、精神障がい者は含まれておりません。

精神障がい者は,その陣がいにより就労が困難であり,十分な収入が得られないという人が多く精神科入院や他村受診が必要となった場合、治療費の捻出に苦慮するといった実情があります。そこで新居浜家族会ひなぎくは平成28年9月、新居浜市長に精神障害者手帳1級所持者、更には2級所持者にまで拡充、無料化の要望書を提出しました。現在検討中との事であります。

家族会ひなぎくとしては、事態進展のため平成28年1月~29年5月までの医療費支出実態調査を全家族会に依頼してチータ集めをしました。領収書を保管している人を前提としたため、11名と数はすくなかったが、結果は平成28年1月~12月の平均で、99l47円 (約十万円弱)でした。障害年金のみで生活する人にとって、経済的援助をしてくれる家族がいなければ、病院に行くこともできなくなると思われます。

本年になって・この医療費助成の件はひめかれんとして、愛媛県にて取り組むことになり、県知事に要望書を提出するための準備が進められつつあります。

今後,皆様のご協力、ご支援をよろしくお願い致します。(M、H)

 

2015年5月号より
障がいとは

障がいとは個人と環境の相互作用で生じる困難状況である。障がい者とは、日常的に否応なく障がい状況、困難な状況に睡されている。 困難は誰にも起こりうる。健康な若者も、歳をとると障がい者並みとなる。

障がいそのものを憂いてばかりでいるのではなく、その困難に対する支援が必要である。それには「ヨシヨシ枠組み」という方法がある。何か出来ないかという視点で障害をとらえる。災難に遭った存在として障がい者を捉えて予防や治療方法を、前向きに検討していく。

また「できるぞ枠組み」がある。何ができるかという視点で障がいを捉える。
人を自分の生活を建設的に作り上げる存在として捉え、人的社会的物理的環境を変えて制限を減らせば、困難を変えられると考える。

 それと取り組む姿勢としてバリアーフリーとユニバーサルデザインがある。
人は環境を利用し環境作りをしながら環境との相互交流により行動を変化させる。
家族会の行動も環境の中で、小さな存在ではあるが、家族相談を通じてまた、定例会各種イベントへの参加、作業所支援を通じて、少しづつ環境に作用しているのではないかと思っている。

 放送大学の講義を聴きながら、私は以上のようなことを考えた。参考にしていただけるとありがたい。

O.T

介護を終えて

昨年4月13日夫がなくなりました。
夫は風邪をひいてすぐ肺炎になりました。4月13日の午後3時には普通に会話に応じてくれたのに、その夜、病院から連絡があり、あっという間でした。
先日、一年祭(仏教の一周年にあたる)を終えました。つぎは、5年祭がありますが、その時、私は87歳になりますから、祭事は息子夫婦に任せることになります。
一年祭後「あー今日で妻の役目はすべて終わる、自由なのだ!他人に迷惑をかけなければ今まで出来なかった事ができるのだ。」と頭の上の雲が晴れたように思いました。
ところが夫の遺品の整理をして荷作りをした途端、なんとも言いようのない気持ちにおそわれ自分でも驚いています。
「夫婦とは何なのか?」「62年間、共に戦った戦友を失ったという事なのか?」
私の心は晴れやかにはなりません。それは、夫との絆が弱いものではなかったからと気がつきました。
だから今自分は悲しんで良いのだと思えるようになりました。
今私は、そんな自分の気持ちに救われています。


K.

 

心のふれあい講座

日付  平成26年11月5日
場所  松山コミュニティーセンター
テーマ 統合失調症がやってきた
講師  松本ハウス(お笑いコンビ)
 
お笑いコンビを組んでいた加賀谷さんは、統合失調症をわずらってしまう。
集中力が続かず、幻覚妄想になやまされる。やがて自分の殻に閉じこもってしまう。
入院から復帰まで10年かかった。しかし、加賀谷さんはこの間の経験は自分にとって必要な期間であったと言っている。

1. あせらない
2. 決してあきらめない
3. 小さな成功を積み重ねる

加賀谷さんは上記の経験を重ね、それがやがて自信につながっていったと言う。
さらに視野が広がっていって、かつての同僚とお笑いコンビ復活となった。
 偏見をなくすことも大切だが、自分がどう生きるか、どう生き切るかがもっと大切と加賀谷さんはいう。

相方の松本キックさんは、加賀谷さんの障がいも個性として受け入れ

・ 今できることを探して行こう
・ 失敗してもいいよ
・ いつも味方でいるよ

と言ってくれ、そこから良い信頼関係ができたとのこと。

講演の後、体験発表 トーク&トーク があった。
テーマ「どん底・出会い・希望へ」
どん底  誰からも必要とされていないと感じた時
出会い  病気をオープンにして生きようと決意した。やってみると世の中捨てたものじゃないと思えるようになった。
希望  「ありがとうの力」を知り、自分のために、人との付き合いが楽しいと思えるようなった。

松本ハウスさんの講演会は、私ども家族に勇気と希望をあたえてくれた。最後に加賀谷さんが言ってくれた素敵な言葉「病は寝て待て」をみなさんに贈る。


H.

俳句
  • 花仰ぐ辞書繰るごとく齢重ね
  • 電子辞書どの道ゆくも朧月
  • 余寒なほ形ばかりの清め塩
  • 籐椅子の凹むは楷書で生きし父
  • 山滴る小さな嘘は許しおく
  • 正論やがんじがらめの豆の蔓


お料理コーナー

骨粗鬆症予防 カルシウムたっぷりいわしを使った健康メニューを紹介!

 

いわしと大豆のミンチカツ

 

【材料】(2人前)
〈ミンチ〉
いわし    2尾(約180g)
大豆の水煮  100g
卵      1/2個
白みそ    大さじ1
酒      大さじ1
粉さんしょう 大さじ1/4
塩      ひとつまみ
〈ころも〉
薄力粉    適量
卵      1/2個
パン粉    25g
揚げ油    適量


【作り方】
1. いわしは手開きにして尾やヒレなどたべられない部分を除き、包丁でみじん切りにする。
2. すり鉢に大豆の水煮をいれ、すり棒で半分ほどつぶす。
1.と残りの材料を加え、すり混ぜる。
3. 8等分に分けて団子にし、薄力粉をまぶし、溶き卵につけ、パン粉をつけ、中温の揚げ油で揚げて盛り付ける!


A.


ちょっと一言

福沢諭吉翁のすてきな言葉を見つけました。
1.世の中で一番美しいことはすべての物に愛情を持つと言う事です。
1.世の中で一番悲しい事は嘘をつく事です。
1.世の中で一番みにくい事は他人の生活をうらやむことです。
1.世の中で一番尊いことは人のために奉仕し決して恩にきせない事です。
どれか一つでもできれば良いですね。